エクセルには、『枠線』と『罫線』という2種類の『線』が存在します。
どちらの線もセルの周りに表示されるため、エクセルを使い始めたばかりの人はその違いを理解していない人も多いです。
この記事の内容
- 『枠線』と『罫線』の違い
- 『枠線』は原則、印刷できない
- 『枠線』も色を付けたり、消したりできる
今回解説する『枠線』と『罫線』の違いをよく理解することで、勘違いによる作業ミスや手戻りを防止することができます。
ぜひ参考にしてください!
エクセルの『枠線』(目盛線)と『罫線』の違い
『枠線』と『罫線』の違いについては、実際の表示を見た方がわかりやすいと思います。
『枠線』(目盛線)とは?
次の画像のように、エクセルを開くと最初から格子状の線が引かれています。
これが『枠線』(目盛線)です。
『枠線』はセルとセルの境界を示すもので、『セルの位置、大きさを示す線』ものだと思えばいいです。
つまり、『枠線』は作業をしやすくするための補助的な役割を果たします。
ちなみに、『枠線』はリボンの『表示』タブにある『目盛線』で表示、非表示を切り替えることができます。
『罫線』とは?
そして、こちらが『罫線』です。
わかりやすくするために赤い『罫線』を設定しています。
見てわかるように、『罫線』は『枠線』の上に表示されます。
『罫線』は『セルの書式設定』を使って、色、太さ、表示位置などを指定することができます。
『枠線』は『罫線』のように印刷されない
もう1つ、『枠線』と『罫線』の違いがあります。
それは、『枠線』の場合は線が印刷されないということです。
例えば、次のように罫線がない枠線だけのシートを印刷しようとします。
ここで、『CTRL』+『P』のショートカットキーを使って印刷プレビュー画面を表示させます。
すると、次の印刷プレビュー画面では枠線が一切表示されていません。
※外側の線は印刷プレビューで表示されるシートの境界線です。
つまり、枠線は印刷されないということですね。
ただし、制限がありますが枠線が印刷できるように設定することもできます。
リボンのタブ『ページレイアウト』を選択し(①)、『拡大縮小印刷』の右下にある矢印をクリック(②)
『ページ設定』ダイアログでは、『シート』タブの『印刷』にある『枠線』にチェックをつけます。
再度『CTRL』+『P』で印刷プレビュー画面を表示させてみます。
今度は、枠線が表示されていますね。
しかし、よく見るとわかりますが、シートの左上からセルに入力があるところまで(『枠線は?』と入力したセルまで)の、一部しか枠線が表示されていません。
これは、枠線を印刷する場合の仕様です。
つまり、枠線は『一番左上のセルから入力があるセルのみ印刷される』ことに注意してください。
『枠線』も『罫線』と同じように色をつけることができる
補助的な役割の『枠線』ですが、『罫線』と同じように色をつけることもできます。
上のエクセルでは『枠線』の色を青に変更したので、『枠線』が標準のグレーから青に変わっていることがわかります。
『枠線』の色の変更については、一括変更なども含めて次の記事で詳しく書いているので参考にしてください。
『枠線』も『罫線』と同じように消すことができる
また、『枠線』は消すこともできます。
こちらも、リボンタブの『ファイル』→『オプション』→『詳細設定』から消すことが可能です。
『枠線』を具体的に消す方法や注意事項については、次の記事で詳しく書いているので参考にしてください。
『枠線』の色は薄いので、通常は作業していてもほとんど気になるものではないです。
でも、図形などを貼っていると『枠線』が微妙に気になったりするんですよね^^
『枠線』(目盛線)のまとめ
まとめ
- 『枠線』は、最初からシート内に表示されている『補助線』のようなもので、印刷はされない。
- 『罫線』はセルに対して設定できる『書式』で、印刷される。
エクセルの使い方を知っている人は、『枠線』と『罫線』の違いを理解しているので、このあたりでつまづいたりはしません。
ただ、エクセルを使い始めの人は『枠線』も『罫線』も同じように見えるので、勘違いなどから作業の手戻りが発生したりすることもあります。
エクセルを使う上では知ってて当たり前のことなので、『枠線』と『罫線』の違いをしっかり理解して、無駄な作業が発生しないようにしましょう!