Windowsで間違ってファイルを完全に削除してしまうと、復元(元に戻す)することが非常に難しくなります。
ゴミ箱に入れただけだと、ゴミ箱から元に戻す操作をすれば戻りますが、「ゴミ箱を空にする」操作や、ゴミ箱に移さずにいきなり完全削除(Shift+DELキー押下)すると、Windowsの機能では復元できません。
そんな時には、復元できるソフトをインストールして復元してみましょう。
今回は、無料のフリーソフトを使って復元させてみた結果をここにまとめています。
また、実際に復元してみてわかった注意事項なども書いているので、誤って削除したファイルを復元したい場合は、参考にしてください。
復元フリーソフト「EaseUS Data Recovery Wizard」(無料版)を使ってみた
完全に削除されたファイルを復元するために使ったフリーソフトは、「EaseUS Data Recovery Wizard(無料版・試用版)」です。
無料版ですが、有料版と比べても大きく機能制限がかかっていることはないので、特に問題なく復元できるかと思います。
復元フリーソフト「EaseUS Data Recovery Wizard」をインストール
まず、以下の公式サイトにアクセスします。
「無料」ダウンロードをクリック。

任意のフォルダにインストーラを保存します。

保存したインストーラを実行して、「今すぐインストールする」をクリック。

これで、「EaseUS Data Recovery Wizard」のインストールは完了です。
削除されたファイルを復元してみる
では、実際に復元してみます。
インストール完了画面で「今すぐ始める」をクリックするか、Windowsのスタートメニューから「EaseUS Data Recovery Wizard」を起動します。

以下の画面が表示されたら、「削除されたファイルが存在していた場所」に該当するアイコンの下にある「スキャン」をクリックします。
今回の例では、完全削除したファイルはDドライブにあったので、「ボリューム(D:)」にある「スキャン」をクリックしてみます。

明確に削除ファイルのフォルダがわかっているのであれば、「フォルダー選択」から「スキャン」してください(スキャンがすぐに終わります)
クイックスキャンが完了したら、「ディープスキャン」が引き続き実行されるので、こちらのスキャンは「■」(停止ボタン)を押して止めます。
また、左のツリー表示の領域にPro版に関するメッセージが表示されるので、「×」ボタンを閉じます。

この後は、フォルダを辿っていって、完全削除されたファイルにチェックをつけて、「復元|・・・・・」をクリックします。

復元先のフォルダのパスを指定して、「フォルダの選択」をクリック。

すると復元処理が開始され、左の画面が表示されたら復元が完了です。
同時に、復元先のフォルダを開いたエクスプローラが起動されます。


下の階層のフォルダを辿っていくと、削除されたファイルが保存されていることが確認できるので、問題なく復元できているか、開いてみます。

復元できていることを確認します。

復元できていることを確認できれば、復元の作業はこれで完了です。
「EaseUS Data Recovery Wizard」の復元時の注意事項
今回、「EaseUS Data Recovery Wizard」を使って完全に削除されたエクセルファイルを復元してみましたが、以下の注意事項があります。
以下はエクセルファイルの復元での注意事項であり、、他の形式のファイルの場合も同じ結果となるかは不明です。
ゴミ箱からエクセルファイルは復元はできない
削除ファイルを探すために、スキャン先としてCやDなどの「ドライブ」、「デスクトップ」、「フォルダ選択」、「ゴミ箱」を指定することができます。
しかし、「ゴミ箱」の場合は、削除されたファイル名がそのまま表示されずに、ランダムな英文字の名前になります。
従って、復元したいファイルがそれなのかは、更新時間から判断しかありません。
そして、更新時間からこのファイルでないかとあたりをつけて復元してみると、復元先の保存はされるようですが、いざ保存されたエクセルファイルを開くてエラーで開くことができませんでした。
従って、「ゴミ箱」から削除されたエクセルファイルを復元することはできないようです。
ただし、削除されたファイルは「ゴミ箱」に移す前にはどこかのフォルダに存在していたはずなので、「ドライブ」、「デスクトップ」、「フォルダ選択」から探して復元できるはずです。
ちなみに、検索機能もあるため、ファイル名から探すことも可能です。
同じエクセルファイル名が複数表示される
スキャンした結果、復元したいファイル名が複数表示されます。
この時、更新時間が一番新しいファイルが最後に保存されたエクセルファイルとなります。
複数ファイルがあっても更新時間が違っていれば問題ないですが、更新時間も全く場合があります。(このあたりはこのソフトの仕様がはっきりしません)
この場合は、全てのファイルを開いていき、エラーにならないファイルを探すしかないので、ちょっと手間がかかります。
※エラーにならないファイルは1つしかないため、このファイルが最後に保存されたファイルとなります。
ここまで、「完全削除されたエクセルファイルを復元する」手順を例に、フリーソフトを使って復元する方法を解説しました。
先のフリーソフトを使っても完璧に復元できないことも予想されるため、誤って削除しないように常にバックアップを取るように工夫をしましょう。